AIによるプレゼンで創業時の「未完成」が消えていく〜今年の創業講座で見えたこと〜
2つの自治体の創業講座と自社主催のアカデミーが修了し、
今年は大きな変化に驚いたことがあります。
それは、ほぼ全員がプレゼン資料をAIで作成していたこと。
資料の美しさ。構成の整い方。未来へのロードマップ。
数年前とは比べものにならないほど、レベルが上がっています。
店舗展開まで見据えた事業計画。市場分析。綺麗なイラストやイメージ写真。
AIの力って、本当に素晴らしい。
私自身も日々壁打ち、分析、アジェンダ作成など活用しています。
自分では思いつかなかった視点や瞬時の分析とアウトプットには、まるで魔法を手に入れたような感覚になります。
しかし!
今年はこの現実が大いに気になりました。
それは「練られていない」ということ。

▶︎Instagram投稿より
「本人を超えてしまっている」資料が増えたことです。
これまでの創業講座では、
パソコンも持ち込めない環境で、紙のワークシートに向かってひたすら書き込む。
宿題で、ターゲット像に近い人物へ話を聞きに行く。
身近な人に、「こういうアイデアを考えている」「私の強みってなに?」と、少し怖いけれど率直な意見をもらう。
そこで悩み、迷い、一度壊して、また考える。
仲間と語り合いながら、少しずつ自分の言葉になっていく。
もちろん短期間の講座なので、完成された事業になるわけではありません。
でも、その人だけの色が出る瞬間が何度もありました。
まさに、十人十色。
未完成だからこその、奮い立たせたような熱量がありました。
今期も宿題としてヒアリングを重ねてきてくださいましたが、
中には、AIがあまりにも早く綺麗にまとめてくれて、
未来まで先回りして描いてくれることで、
自分の未経験を覆い隠すほど、
完成したものができあがってしまうシーンもありました。
そうなると、未完成を露呈させる元には戻れない。
ここに、これからの時代の難しさがある気がしています。
最近、さまざまな人と、このテーマで語る中で、
デザインや商品づくりで人を惹きつけている人たちは、むしろ逆をしていることも面白く見ています。
手を動かす。
人と会う。
何度も試す。
お客様の反応を見て、また変える。
AIも使いつつ、手間をかけて、自分の体験や想いを練り上げる。
だから、人の心に届く。
人は、違和感を持たずに受け入れられるのだと思います。
むしろ、AI画像が増えたいま、際立つようになってきている。
「これは自分の言葉なのか」「加工された画像なのか」
ちなみに、うちに遊びにきていた中学生達によると、
「AI画像を使うのって、超ダサい」のだそうです。
理由を聞くと、
学校でもタブレットで資料を作るけれど、調べたり分析したりするためにAIを使うのは普通。
でも、画像まで全部AIだと、「ダサい」と思われるそうです。
(もちろん、これは我が家の子どもたち周りの個人の感想です)
デジタルネイティブ世代だからこそ、「便利だから使う」と「自分を表現する」は別物だと感じているのかもしれません。
大切なのは、AIを使わないことではなく、
AIにはできない、自分の経験。自分の葛藤。自分の言葉。
そこを、どれだけ磨けるか。
創業講座を終えた今、改めてそんなことを感じています。



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