「戦わない」からうまくいく——女性起業支援を15年続けて気づいたこと
- mmarket15
- 15 分前
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埼玉県越谷市にて、
今年も創業支援講座の講師を担当しています。
この講座は、今年で10年目を迎える越谷市の取り組みで、市としても特に「女性の創業支援」に力を入れておられます。
ありがたいことに、今回はその流れの中で越谷市の広報インタビューも受けさせていただきました。

その際に伺った質問のひとつが、こちらでした。
「結婚や子育て、介護といったライフイベントと
どう向き合えば、女性は仕事や起業を続けやすくなると思いますか?」
私は「戦わないこと」だと答えました。
少し意外に思われたかもしれません。
「戦わない」と聞くと、
“もっと自分らしく”とか“好きなことを大切にする”
というような前向きなイメージを持たれるかもしれません。
もちろん、それもとても大切です。
子育てや介護、家庭のことを抱えながら、
自分の時間を使って何かに挑戦すること自体、
本当にすごいことだと思います。
でも、ここで私が伝えたかったのは、
“自分のやりたいことだけを強く主張する”ことの危うさについてです。

よく女性が創業される際に陥りがちなのが、
「私が大変だという事をもっと分かってほしい」
「私の夢を応援してほしい」
と女性が働くことの大変さを分かってもらおうとしてしまうケースです。
そう思って当然ですし、私自身も過去に同じ思いを抱いたことがありました。
でも、それがいつの間にか
「戦いのような態度」になってしまうと、
応援してくれるはずの周囲との関係性が
うまくいかなくなってしまうことがあるのです。
一方で、肩の力を抜いて、
「これが好きなんです」
「こういうことをやってみたくて」
と楽しそうに話していると、
不思議と人は応援したくなるものです。

実際、15年以上にわたって
“働きたい女性”の支援を続けてきた中で、この越谷市の講座でも10年、さまざまな女性の挑戦に寄り添ってきました。
その経験を通じて感じているのが、
「戦わず、共に進む姿勢」の方が、起業はうまくいくということです。
だから私は、
“自分のやりたいこと”を諦める必要はないと思っています。ただし、それを“戦って勝ち取る”のではなく、周囲と協力しながら形にしていくことが大切だと感じています。
大変なこともあるかもしれません。
でも、仲間がいれば支え合えますし、
「戦わない」という姿勢で人と関われば、
きっと味方も増えていきます。
この想いをお伝えしたところ、
インタビュアーの方から
「非常に面白い視点ですね」と言っていただき、
記事としても取り上げていただきました。
これからも、起業やキャリアの形が多様化していく中で、「誰かと比べず、戦わず、でも歩みを止めない」そんな支援を続けていきたいと思っています。
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